「つながるサイト」は、犯罪(事件や事故)行為や、被害内容について掲載しています。
犯罪行為や犯罪による被害についての情報は、こどもにとってはショックが大きく、心が不安定になることがあります。そばにいる大人の方が、こどもの様子に注意を払って閲覧するように心がけてください。
「つながるサイト」を授業やクラブ、ご家庭で利用する場合
「怖い」「恐ろしい」と感じることで、気分が悪くなる、落ち着かない、動揺する等といった行動が見られた場合は、無理に閲覧させることがないよう配慮をお願いします。
また、授業や学校活動で利用する際は、参加者に犯罪被害当事者、またはご家族、ご遺族のこどもがいる場合、閲覧したことで、フラッシュバックや体調不良等の二次被害を与える可能性があります。改めて個別の調査の必要なく既に把握できている状態であれば、事前に、個別にこどもに参加の意思を確認することを推奨します。
※「被害者であることを知られたくない」というこどももいるので、参加をしないことで被害者等であることが周囲に知られてしまう可能性がある場合は、個々の事情に応じて御判断ください。
利用の際の注意点
- こどもの様子に注意を払うこと
- 無理に閲覧させないこと
- なんらかの事情を抱えているこどもがストレスを感じることがないよう配慮すること
- こども本人の意向を尊重すること
こどもから相談されたら
犯罪による被害は、被害者に落ち度があったから被害に遭ったわけではありません。
被害者から相談を受けた時に「あなたが悪かったのでは?」「気をつけていないから」など、被害者に落ち度があったように対応することは間違いです。被害者は「家にいれば良かった」「あの時間に何で出かけたんだろう」など、自分の行動が被害に遭う原因だったんだと思ってしまいます。特に性犯罪・性暴力被害の場合は「被害者は全く悪くない」という姿勢で接することが大切です。
相談された内容に相談を受けた側が冷静に受け止められずに、「なんで黙っていたの?」「すぐに言わなきゃだめじゃない」と叱責してしまうことはあってはならないことです。そのような対応を受けると「やっぱり自分が悪かったから」「自分が悪い子だから」と更に自分を責めてしまいます。「もう忘れれば」「もう終わったことだから」「いつまでもうじうじしない」と被害に遭ったことを無かったようにする態度もしないようにしましょう。
被害者にとって「こんなことがあって」と誰かに話すこと、相談することはとても勇気を必要とする行為です。被害者が話すことを、遮らずに、まずはそのまま話を聞いてください。傾聴(被害者の言葉を否定せず、耳と心を傾けて聴くこと)することが望ましいとされています。特に低年齢であればあるほど、本人の言葉が大人の言動によって変化したり、大人の発言が事実だったと思ってしまうことがあります。矢継ぎ早に「そうだったんでしょう?」とか「それでどうなったの?」など、発言を誘導したり、必要以上に促す行為はしないようにしてください。
もし相談を受けたら「よく相談してくれましたね」「よく話してくれたね」等、労いの言葉を掛けることも大事なことです。そうすることで「話していいんだ」「話すことは間違っていることではないんだ」と本人が認識できます。
また、なるべく本人が落ち着ける環境で、話を聞くようにしましょう。他のこどもや保護者が相談の様子を目にしたり、内容が耳に入る可能性がある場所、ざわざわとした職員室などは避け、本人がリラックスできる場所が望ましいです。被害の話をしたことで、その場所を使用することを本人が苦痛に感じる可能性があります。授業で頻繁に使用する場所(教室、図書室、音楽室、図工室など)は使用しないようにしましょう。こどもの周囲を大人が取り囲んで話しを聞くのも避けてください。それだけで「大ごとなんだ」と感じて話しにくくなる可能性があります。また、向かい合せで話を聞くのではなく、ななめ前に座る、少し離れた横の位置に座って話を聞くなど、本人が圧迫感を感じないよう、配慮しましょう。
相談があった時の注意点
- 話を否定しない
- 責めない
- 話をさえぎらない
- 最後までゆっくり話をきく
- 本人が話したがらないことを無理矢理に聞き出さない
- 話の途中で質問をしない
- 話してくれたこと労う
- 何度も同じ話をさせない
- 話を聞く場所に配慮する
- 問い詰める対応をしない
- 複数人で対応しない
- 被害者本人の意向を尊重する
- 学校や保護者の意向を本人よりも優先しない