対応する人によって落差が大きいことや、被害者・遺族や支援者が望んでも実現していない問題、さらに関係機関・団体間の連携などの課題も明らかにされ、制度・仕組みと支援者の実践力の両面で一層の充実を目指す必要性が確認されました。
フォーラムから犯罪被害者支援の重要性、必要性を再
認識され、これからの犯罪被害者支援活動がさらに充実されることを願っております。
ある日突然、事件に巻き込まれ、犯罪被害者となってしまうという状況では、犯罪被害者として何ができるかを事前に熟知しているはずもありません。また、突然の犯罪被害によって混乱している犯罪被害者には、情報提供の方法にも配慮しなければならないでしょう。
犯罪被害者や家族・遺族らの方々(犯罪被害者等)が基本法の理念にある「個人の尊厳が重んじられ、その尊厳にふさわしい処遇を保障される」状態には、まだまだ遠い。そうしたなか、全国の地方自治体では、基本法を受け、犯罪被害者等の支援をうたった条例を制定する動きが広がりつつある。生活に身近な自治体での支援条例には、どんな効果が見込めるか? 今後の課題は?
「より適切な被害者支援には、さまざまな社会資源を活用し、関係機関が有機的に連携していくことが不可欠」であるため、群馬県内の関越自動車道で起きた高速ツアーバス事故での支援を例に、今後の課題を探った。