我が国の犯罪被害者等施策は、犯罪被害者等基本法に基づき平成17年12月に閣議決定された犯罪被害者等基本計画及び平成23年3月に閣議決定された第2次犯罪被害者等基本計画の下、大きく進展しました。しかしながら、これらにより犯罪被害者等の抱える問題が全て解決したわけではなく、犯罪被害者等や民間の被害者支援団体等からは、依然、広範囲・多岐にわたる要望意見が寄せられているところです。
民間被害者支援団体では、犯罪被害に遭われた方々の ためにさまざまな支援が行われ、被害者支援の中軸となる活動を続けている。現在どのような支援活動が行われ、どのような課題を抱えているのだろうか。
ネットワーク第2期3年計画(国際化への取り組み〜海外諸団体の活動内容の調査と交流)に基づいて、飛鳥井望氏(ネットワーク理事)をリーダーとした調査団(10名)の一員として、2016年2月28日(日)から3月6日(日)までの8日間、イギリス・ドイツで犯罪被害者支援を行っている民間団体及び公共機関を訪問しました。
ナスバでは、自動車事故(以下「事故」という)被害者を『支える』、事故を『防ぐ』、事故から『守る』の3つの業務を一体的に実施しています。ここでは、事故の被害者を『支える』ためのナスバの制度についてご紹介します。
かねてから、たとえば「犯罪白書」のような統計や数字にあらわれてこない「被害後」のことを社会に伝えなくてはならないと常々思っていたからだ。刑法犯全体含め、少年犯罪は減少傾向にあることはまちがいない。しかし、「被害後」のことはケースによって異なり、とても集計できるようなものではない。