犯罪被害者やその遺族を対象として、物質的援助や相談・情報提供、刑事手続における権利擁護などと合わせて、危機介入モデルによる精神援助が提供されるようになったのは、欧米先進国ではおおむね1970年代からであり、その活動の多くを担ってきたのは、現在も活発に活動を続けているさまざまな非営利民間援助団体である。当事者を含む草の根運動から始まったそれらの団体は、活動を発展させる中で、組織的に訓練育成されたボランティア・スタッフが精神援助を提供してきた。