歩道を歩いていた長男が飲酒運転の車に轢き逃げされて亡くなった。まだ18才だった。 警察からの知らせに「友達の車にでも同乗していたのかな?たいした怪我でないので大丈夫」と根拠もなく自分に言い聞かせ、がたがた震える体でバッグにパジャマ類を詰め込み、大急ぎで病院に向かった。救急室に入ったとたん「お母さん遅かった…」と看護師さんから言われ、一瞬何のことなのか分からず立ち尽くした。現実を突きつけられ「どうして、なんで、うそ…、イヤー…」と泣き叫ぶしかなかった。ただただ悲しくて可哀想で涙が溢れ、入院用にと準備してきたティツシュはあっという間に無くなった