(1)犯罪被害に関する分析(性暴力ワンストップセンターを含む)

相談の総数44,167件から、「その他」6,543件を除き、犯罪被害相談の計37,624件(以下「犯罪被害相談件数」という。)について、被害罪種別にグラフで示すと以下のとおりである。

最も多い相談は性犯罪被害(前頁グラフ中※印のついたもの)22,807件で、犯罪被害相談件数の60.6%を占める。性犯罪被害の中では、強制性交等(準含)の相談件数が最も多く9,668件(25.7%)、次いで強制わいせつ(準含)8,419件(22.4%)、その他の性的被害は3,878件(10.3%)であった。

身体犯の被害は7,470件で、犯罪被害相談件数の19.9%を占める。身体犯の中では、殺人(傷害致死)の相談件数が最も多く3,793件(10.1%)であり、暴行・傷害2,958件(7.9%)、強盗(致死傷)377件(1.0%)、その他の身体犯341件(0.9%)であった。

交通事犯は、危険運転致死傷、交通死亡事故、交通事故の計4,298件で、犯罪被害相談件数の11.4%を占めている。
また、財産的被害は2.6%、DV被害は3.6%、ストーカーは1.4%、虐待は0.6%であった。

-補足-犯罪被害に関する分析(17カ所のワンストップセンターのみのデータ)

性暴力ワンストップセンターを運営するセンターのうち17センターから、ワンストップセンタ独自のデータを提出していただいた。2020年4月から2021年3月までに取り扱った相談総数は12,580件であった。うち、犯罪被害に関わる相談が11,205件(89.1%)、犯罪には該当しないが相談電話等で扱った相談が1,375件(10.9%)であった。

相談の総数12,580件から、「その他」1,375件を除く、犯罪被害相談の計11,205件(以下「犯罪被害相談件数」という。)について、被害罪種別の件数をグラフで示す。

性犯罪被害(上記グラフ中のついたもの)の中では、強制性交等の相談件数が最も多く4,570件(40.8%)、次いで強制わいせつ3,142件(28.0%)、その他の性的被害2,500件(22.3%)であった。DV被害は3.1%、ストーカーは0.7%、虐待は0.1%であった。

(2)相談者がセンターに相談した手段

電話相談が犯罪被害相談全体の76%、次いで面接、電子メール、手紙となっている。その他は、警察からの情報提供等である。

(3)相談者と被害者の関係

本人からの相談が52%で最も多く、次いで父または母21%、夫または妻4%、親族2%、子ども4%、友人・知人等2％、他機関15%となっている。

(4)相談に対する対応(複数回答)

被害者からの相談への対応については、電話の場合、相談が最も多く26,218件、次いで他機関調整1,116件となっている。

面接の場合も相談が最も多く2,542件、次いでカウンセリングが1,523件となっている。